材料屋さんあっての物づくり
こんにちは
私達の様な製造業は材料発注を電話やFAXで行います。
でもウチの場合は以前にも少し紹介させて頂きましたが、
黒皮鉄の製品に関しては材料屋さんに頼らず原則買い付けに行きます。
黒皮鉄と一言で言っても多種多様ですからね。
たとえばこんなのも黒皮鉄です。
いつもこのブログで紹介している黒皮鉄と少しイメージがちがいますよね。
そうなんです。
電話やFAXだけで注文するとどんな黒皮鉄が来るか分からないんです。
だからちょっと手間でも、時間をかけてでも買い付けに行くんです。
自分の目でみて確かめて仕入れるわけです。
例えばこの材料を見てください。
東京のデザイン事務所さんから黒皮鉄のサインの製作以来を頂きましたが、
細長い材料が必要となります。でも電話やFAXだけで注文すると材料屋さん
は端っこから必要な部分を切って配達してきます。 イメージが違いますね。
でも現場に行けば、
「この板の真ん中のココからココまでをスドーンと切っっちゃって下さい」
という感じで、板の切る位置まで指定して買わせてもらってます。
でも普通はこんなワガママ聞いてくれません。
言ったところで絶対に対応してくれません‥ 「無理っ」の一言です。
でもこちら材料屋さんは祖父の代から御付き合いのある業者さんで、
また私達の展開している黒皮鉄プロダクトに強く共感して下さっています。
本当に感謝です。
いくらアイデアが浮かんでも、
いくらたくさんご注文頂いても、
この材料屋さんあっての黒皮鉄プロダクトなんです。
この業者さんに「無理」って言われるとウチは製品作れませんから‥。
先日、信じられないサプライズが…
いつもの様に買い付けに行くと材料屋さんが 「これ見て下さい」 との事。
なにやら工場の奥の方に白いタオルにくるまれた怪し気なひと山が。
タオルをめくると今度は新聞紙
すごく厳重に包まれていたものは‥
「いいのが入ってきたんでヤマナカさんの為に取り置きしてるんです!」
涙が出るほどの嬉しい配慮‥。
いや、ちょっと出ちゃったかもしんない‥。
本当に心から感謝です。
別案件で度黒皮鉄の門扉を製作する事になったのですが、
板厚が少し厚くまた寸法が大きいのでなかなか綺麗なのが少ない
別の業者なら吹きさらしの屋外に近い場所で裸で粗末に置いておく様な黒皮鉄。
それを我々の活動に共感してこうしてタオルや段ボール紙に巻いて大切に保管
してくれている。 私達の物づくりはこうした皆様のお陰の元でなりたっています。
今日はその事を改めてお伝えしたかったんです。
黒皮鉄に共感頂きご注文頂く皆様。
そしてそれを支えて下さる皆様に心から感謝しています。
それではまた。
※本記事は材料の色や質感を保証する内容ではありません。
木目の様にご注文毎に色や質感は異なります。予めご了承ください。
■ 神戸の小さな鉄工所 ㈱ヤマナカ産業