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2010年11月

美しき錆び達



こんばんは


今日は 「錆び」 についてお話しさせて頂きます。


「錆び」と聞くと一般的にあまり良いイメージではないと思います。

しかしひとつの模様としてよ~く見ると非常に奥の深い表情をしています。


また、個人的に重視しているのは、錆びは「着色」ではなく「変化」なんです。

つまり塗料といった外的なモノを乗せた表情ではなく、あくまで自らの一部が

変化していく様なんです。




そしてなによりもあの素材感。



方向としては間違いなく朽ちていく方へ向かっているにも関わらず、

そうなる前の状態よりも力強く、また、儚気な風合いは自らが鉄であることを‥




おっと‥ すいません、 熱が入ってきてしまったのでこの辺りで。





という事で今日はその錆びを自然に任せるのではなく、

色々な方法を使って誘発したらどうなるのか、というお話しです。






まず鉄に魔法を振りかけてしばらく寝かせます。  


するとジワジワ~‥っと変化が… 


黒皮鉄の魅力


少しずつ表情が変わってきましたね。



色々と細かな調整を施しながら時間を与えていくと、いい色になってきました。


黒皮鉄の魅力





そしてまだ更に調整と時間をかけていく事と‥








ジャジャ~ン!


黒皮鉄の魅力

黒皮鉄の魅力


黒皮鉄の魅力



どうですかこの堂々たる風合い。







そしてこれを店舗サインに応用したのがコチラ。





黒皮鉄の魅力


なかなか貫禄のあるサインですね。



ただ、このままだと錆がどんどん進行してしていまうので、

もう少し風合いが増すのを待ってからクリアで仕上げます。 






こちらがクリア済みの状態。

クリア(透明)とはいえ色合いに影響は出ますね。


黒皮鉄の魅力


黒皮鉄の魅力


いいですねぇ。


かなりイイ感じです…。





ただ、 

一応クリアの被膜が出来る事で鉄が酸素と触れなくなるのでこれ以上錆は進行

しないという理屈にはなりますが、かと言って絶対に進行しない保証はありません。

(まぁ厳密に言えばもう既に錆びてるんですが…)


あくまでこういったテイストがお好きで経年変化は起きて当たり前という方向けです。




何度かご紹介しているペイントエイジング はコントロールが出来ますし、実際には

錆びていないので将来的な錆び進行の心配もなく非常に実用的ですが、やはり

今回の様なリアルな本物の質感は理屈ぬきで魅力的ですね。




という事で今日は「美しき錆び」というテーマでご紹介させて頂きました。



それではまた。



 


■ 神戸の小さな鉄工所 ㈱ヤマナカ産業

■ 黒皮鉄プロダクト -aizara-

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黒皮鉄のビスの重要性


こんにちは



以前にもお仕事 させて頂いたことのある、

京都の設計事務所アトリエ・ボンド の戸村さんからご依頼頂きました。


今回は住宅の玄関ハンドルバー。



こちらはバーを支持するブラケット。
黒皮鉄の魅力


バー自体は約2メートルと長めのシルエット。
黒皮鉄の魅力


バーの上下にブラケットを挿入
黒皮鉄の魅力




真ん中でも一点支持。
黒皮鉄の魅力




何気に気になるビスも弊社コダワリのオリジナル黒皮ビスを。
黒皮鉄の魅力



「黒に塗ったの使えばいいいじゃない」と思われますかもしれません。






因みに、黒に塗ったビスだとこうなります。




黒皮鉄の魅力


自然の風合いの人工的な着色は意外と目立ってしまいます。



こういった小さなコダワリが全体な仕上がりに影響してきます。

まぁここまでする必要はないと言われればお仕舞いですが、

やはり黒皮鉄を語る者としてはこれくらいは当たり前の標準仕様です。




このひと手間がクオリティ。



それではまた。



 


■ 神戸の小さな鉄工所 ㈱ヤマナカ産業

■ 黒皮鉄プロダクト -aizara-

黒皮鉄な空間 【後編】 .


こんにちは


先日ご紹介させて頂いた 黒皮鉄な空間 【前編】。

ツイッターでもかなりの反響がありました。


今日はその後編です。



こちらがリビングです。
黒皮鉄の魅力


奥に見える白い素敵なフォルム。 お風呂です。

その左手の筒状のものはシャワールームです。




別角度から
黒皮鉄の魅力



壁面はRCにエイジングされています。
黒皮鉄の魅力


圧倒的な素材感・空気感が漂うこの空間。

一体この部屋で何度発せられたか分からない「スゴい…」という言葉が連発です。





そして…



なかでも私が最も興味が惹かれたのがこの黒皮鉄のテーブル。


黒皮鉄の魅力


「最後の晩餐」にインスパイアされたという全長3.4Mの黒皮鉄のテーブルは圧巻!




黒皮鉄のテーブルはウチも以前に神戸北野のBar で製作させて頂いたのですが、

最終的に黒皮鉄の天板に透明なフィルムを貼ってお使いになっておられる様です。


しかし、こちらのテーブルは仕上げは素地との事でメンテは思い出した時(月イチ)

の頻度で金属系のクリーナーを塗布する程度との事、使用期間は約2年間。



気になるのはやはりその経年変化ですが、ちゃ~んと「味」になってます。

このグラスの跡ですらストーリーを感じてしまうのは私だけでしょうか…。 

黒皮鉄の魅力


黒皮鉄の魅力


一部錆びが発生している箇所もありますが不思議と不快感はありません。

その理由はクリーナーによる適度なツヤと、触れた時の感触。



これがもし触ると粉っぽい感じだと人によれば不快感があるかもしれませんが、

クリーナーによるメンテナンスで「ツルツル」なんです。こうなると不思議なもので

「錆び」というより「模様」、つまりリアルグラフィック的な印象になります。



あとは照明。 

少し暗めの照明が経年変化の味を増幅させています。 




凄いのが天板にトグロルスイッチが装着されいること…!

このセンスには脱帽です…。


黒皮鉄の魅力


このテーブルは現在大阪の設計事務所さんからお声掛け頂いている、

ロックBarの最適なケーススタディとなりました。非常に勉強になりました。






リビングとキッチンの間仕切りも勿論黒皮鉄。
黒皮鉄の魅力


内側から
黒皮鉄の魅力



そしてこのキッチンで奥様が作られたパーティの前菜!

本当に美味しいかったです。この空間・このお料理、本当ここはお店ではないのか…
黒皮鉄の魅力


黒皮鉄の魅力


楽しいパーティーはあっという間に時間が経ち、

気が付けば終電近くまで長居してしましました…。



Mさん、今回L&Dで一度お会いしただけの私達を素敵なホームパーティに

お呼び頂きありがとうございました。また、その辺りのお店よりも断然美味し

いお料理を作って頂いた奥様、本当にご馳走様でした。


この場をお借りして改めて感謝もうしあげます。




それではまた



 


■ 神戸の小さな鉄工所 ㈱ヤマナカ産業

■ 黒皮鉄プロダクト -aizara-

黒皮鉄な空間 【前編】


こんにちは



まずはこちらをご覧になって下さい。

前回ご紹介した美容室 の様に、ここも間仕切りが黒皮鉄です。


黒皮鉄の魅力



このトイレも

暗くて少し分かりにくいですが黒皮鉄の壁です。


黒皮鉄の魅力



何が凄いって、


ここはお店でもなければショールームでもないんです。






住居なんです。



しかも、マンションなんです‥。 






ここの住人の方は先日のL&D で知り合ったMさん。

黒皮鉄をこよなく愛し2年前にマンションをリノベーションしたとの事。




そして先週ホームパーティーにご招待され伺わせて頂いたのですが‥。


普通は「自宅」で黒皮鉄を使ってると聞けばテーブルやラックのフレーム

かなと思うじゃないですか‥。 何なんですか、この空間は‥。



因みに1枚目の画像は玄関です。

「いらしゃい」と扉が開いた瞬間に目が点になってしまいました。






このまま最後までご紹介させて頂きたいのですが、

続きはまた次回ご紹介させて頂きます。








ちなみに‥





キッチンです‥。


黒皮鉄の魅力



もう一度言います。







ここは住居です(汗)





それではまた。




【後編】

 


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■ 黒皮鉄プロダクト -aizara-

黒皮鉄の表札 設置画像頂きました。


こんにちは


先日製作させて頂きました黒皮鉄の表札、

ご依頼主の関根様から設置後の画像を頂きました。


ジャン‥
黒皮鉄の魅力


ジャジャン‥
黒皮鉄の魅力


ジャジャジャ~ン!
黒皮鉄の魅力

なんて緑深き素敵なアプローチ‥。


これまた紅葉の影が良い感じにかかってくれて、

黒皮鉄の表札が実際よりもニ割増しで映えている様な気がします。




頂いたメールの一部をご紹介させて頂きます。


>(弊社)ブログにあった門柱のデザインを参考にさせていただき、

>ウリン材の門柱に取り付けました。
>太陽光の下では角度によって表情が異なり、

>とてもいい感じで大満足です。


参考にして頂いたのはコチラ の記事でしょうか。



いやいや、こうして設置後の画像と嬉しいお言葉を頂けるなんて、

作り手側としてはこれ以上の事はありません。 本当に有難いです。

(何よりも職人が喜ぶんですよ~)




関根様、

この度はお声掛け頂きありがとうございました。

ご新居での楽しく素敵な毎日をお過ごし下さい。

微力ながらお手伝いさせて頂きましたこと嬉しく思います。




それではまた。



※黒皮鉄の風合いは自然のものです質感や色合いは材料によって異なります。

  今回の画像を参考にご依頼頂きましても全く同じ物は製作できません事を、

  予めご利用ください。


 


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■ 黒皮鉄プロダクト -aizara-

神戸新聞に掲載されました。


こんにちは


ちょっと恥ずかしいですが‥

昨日の神戸新聞 夕刊に弊社が掲載されました。


黒皮鉄の魅力


>>web版

( リンク切れの場合は >>PDF



地元紙である神戸新聞さんに掲載されてとても嬉しく思います。


これもひとえに我々の活動にご共感頂き製作依頼をして下さる皆様、

「こんな面白そうな事をしてる会社があるよ」とご紹介して頂く皆様のお陰です。



またひとつ頑張れる栄養剤を頂きました。


これからも宜しくお願いします。




最後になりましたが、私達の活動を活字にしこうして多くの方々に発信して

頂いた、神戸新聞社の小林さんにこの場をお借りしてお礼申し上げます。



それでは。


 


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間仕切りが全て黒皮鉄の美容院。


こんにちは


以前、宮本佳明建築設計事務所 さんから黒皮鉄の間仕切りの

お話しを頂いていたのですが、設備的・技術的な問題で残念ながら

お力添えできなかったという経緯の案件があります。



結果的に弊社はノータッチにも関わらず、ご担当の原山さんから

先日嬉しくも完成見学会にご招待して頂きました。、



今日はその見学会のご紹介です。
黒皮鉄の魅力


この模型の黒い壁 これが全て黒皮鉄なんです。


しかも間柱もなく基本的に板は自らのR形状で自立しています。

(最終的に足元はコンクリで固定されています)




そしてこれが実際の画像です。
黒皮鉄の魅力


黒皮鉄の魅力

黒皮鉄の魅力

黒皮鉄の魅力


かなりクールな空間です。


板厚はt=2.3mmと4.5mmの二種類に構成されてます。

気になる仕上げはワックスとの事。



あと面白いのが…  分かりますか?
黒皮鉄の魅力


壁面にラインが走ってますよね。

黒皮鉄の魅力

実はこれ酸化被膜である黒皮を削って煉瓦の様なラインを表現しています。

しかも機械ではなく人海戦術との事…




■自立した黒皮鉄の間仕切


■大きなR曲面


■ラインの模様



当初オファー頂いた際にネックとなった全ての要素を具現化されています。

出来上がりを見るだけなら簡単ですがそこに至るまでには大変だったと思います。 

完成が見れて嬉しい半面、「本当にウチには出来なかったのか…」と自問の念も…。



製作を担当されたのはやはり造船をされる鉄工所さん。

造船はこういった大きな板の曲げ加工は必須ですからね、素晴らしい技術です。



今後やはり楽しみなのが経年変化。

実はこの壁面はファサードとして外部に出ているんです…!(模型参照)



1年後位に是非お客さんとして見に行ってみたいものです。



elastico(エラシコ)

兵庫県西宮市松籟荘8-14




原山さん、完成おめでとうございます。

また見学会へのお誘いありがとうございました!




機会があれば次こそはご一緒したいものです。



それではまた


 


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■ 黒皮鉄プロダクト -aizara-

黒皮鉄の表札


こんにちは


京都の一級建築士事務所 ノセ設計室の能勢様から、

黒皮鉄で表札の製作依頼を頂きました。


黒皮鉄の魅力



↑↓の画像、光のあたり具合で表情が異なるのがお分りでしょうか。黒皮鉄の魅力


サイズは150×150mm

壁から少し浮いた様に取り付ける仕様となっています。



意外と漢字表記は今回が初めてなんです。

漢字が入ると威厳のある雰囲気でアルファベットとはまた違う印象です。



黒皮鉄の表札・インターフォンカバー


実は進行中も含めて現在バックオーダーを4件頂いており、

拘りをお持ちの皆様から熱いご指示頂いております。



住宅の顔とも呼べる表札。

そんな大切な存在を製作させて頂けることに心から感謝です。




それではまた


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